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電子線の熱ダメージを抑制した構造観察が可能です

各種材料の形態をnmレベルで把握するにはTEM分析が極めて有効ですが、高分子を始めとするソフト材料には、観察(電子線照射)時に熱ダメージを受け、試料本来の形態を維持した分析が困難なものが数多くあります。当社では、冷却機能付TEMを駆使することにより、熱ダメージを抑制した構造観察を行うことが可能です。

ラテックスの冷却TEM観察

ラテックスは樹液から、もしくはモノマーを重合することで得られ、伸縮性に優れていることなどから工業用途や一般用途に広く利用されています〔図1〕。 このラテックス粉末について、常温でTEM観察すると、粒子の融解による変形が認められ、形態を維持した観察ができません〔図2A〕。 そこで、冷却TEMを用いると、融解は抑制され、粒子本来の形態に近い状態で観察できます〔図2B〕。 このように、ソフト材料のTEM観察には冷却TEMが強い味方となります。

図1 ラテックス粉末の光学顕微鏡像
図2 ラテックス粉末のTEM像 (A:常温TEM, B:冷却TEM)

対象試料

離型剤、粘着剤、化粧品(ワックス, ゲル)、保湿剤、顔料、防錆剤、潤滑油など。

高分子分析の中で冷却機能付きTEMを駆使し、熱ダメ-ジを抑制してラテックス粉末の構造を観察した事例をご紹介しました。
厚さ数10nmの金属蒸着膜の結晶状態をTEMを用いて可視化した事例もございます。

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