【表面物性】 材料間に働く相互作用を評価できます(SFA)
物質間に働く相互作用は、接着、粘着、吸着、濡れなどの挙動と密接に関係しています。その力はファンデルワールス力が支配的と考えられますが、例えば金属-接着剤の相互作用は、表面の粗さ(接触面積)や表面酸化などの影響も受け、単純ではありません。今回は、表面力測定機能付き超微小硬さ試験機(SFA)を用いて、材料間に働く表面力(付着力)を測定した事例を紹介します。
樹脂/金属間に働く表面力(付着力)の測定
【界面解析】 貼り合わせ界面の分子情報をそのまま取得できます(SFG)
粘接着剤の開発や不具合分析において、貼り合わせ界面の評価は重要です。しかし、既存の手法にて貼り合わせ界面を測定する場合、界面を剥離し露出すること、断面作製などの前処理を行うことが主であり、貼り合わせた状態のままでの評価は困難でした。しかし今回、界面の分子情報を取得できる和周波発生分光法(SFG)を用いてそれが実現可能となりました。一例として、アクリル粘着剤の表面(空気界面)およびSiO2貼り合わせ界面の比較評価を行った事例を紹介いたします。
タイトル:ポリブチルアクリレートの表面(空気界面)およびSiO2界面評価
【界面解析】 和周波発生分光法を用いて表面/界面分子構造を分析します(SFG)
粘接着界面を剥がさずにそのまま分子構造評価が可能である和周波発生分光法による分析を開始しました。和周波発生分光法(Sum Frequency Generation Vibrational Spectroscopy; 以下SFG) は、可視光と赤外光を空間/時間的に同時照射し、二次の非線形光学現象である和周波光を発生させ検出する振動分光法です。SFGでは、界面選択性が高く、界面の分子配向を評価可能であり、さらに、可視光と赤外光が到達可能な界面であれば、貼り合わせた「そのまま」の状態で界面の評価が可能となっています。以下、SFGの概要を紹介します。
特徴・仕様、応用事例、試料について
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2020年8月8日(土)~2020年8月16日(日)となっております。
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動画ギャラリーに新しい分析事例を掲載しました
動画ギャラリー
・リチウムイオン電池の正極を構成する活物質、バインダー、空隙の分布状態を評価した事例(3D-SEM)
・1μmのポリマー粒子周囲に担持してる数nmサイズの金属粒子の割合や分布状態を評価した事例(3D-TEM)
・多孔質材料の空隙や壁の厚さなど内部構造を定量的に算出・比較した事例(X線CT)