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サブミクロンからミクロンオーダーの三次元構造を可視化します

各種材料内部に存在するサブミクロンからミクロンオーダーの微細構造を把握したい場合、FIB-SEMを用いた三次元構造観察や定量解析が有効です〔図1〕。さらに、通常のFIB加工ではダメージが生じるソフトマテリアルにおいても、冷却状態を維持して分析ができるため、多種多様な試料の分析に対応できます。

図1 各種三次元顕微鏡法の分解能

ガラス基板上多層膜中の異物の三次元構造観察

ガラス基板上多層膜中の異物〔図2〕について、FIB-SEMにより100nm間隔で200枚の連続断面SEM像を取得し、三次元再構成を行った事例を紹介します。図3に示したように、異常部において、多層膜最下層に存在する異物(約5μmサイズ)の三次元像を捉えることに成功しました。また、多層膜は異物の形状に沿って積層されており、それによって凸状の異常が生じていると判断されました〔図4〕。なお、その観察体積は18.7×15.3×19.0μm3であり、TEMを用いた電子線トモグラフィー(TEMT)よりも大きな体積を観察できます。このように、サブミクロンからミクロンオーダーでの三次元構造評価にはFIB-SEMが極めて有効です。

図2 異常部の表面SEM像
図3 再構成断面像(3面図) 【赤色:異物】
図4 三次元再構成像 【赤色:異物】

測定対象試料とサイズ

  • -130℃以上、高真空下において固体として存在する試料(Ga+イオン、電子線照射時に変形・変質するものを除く)
  • 直径150 mm×厚さ20 mm(標準的な観察体積は20×20×20 μm3程度)

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