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液体やゲルの内部構造を可視化します

冷却機能を付加したFIB-SEMを駆使することにより、これまで困難であった液体やゲルの内部構造を正確に把握することができます。なお、冷却機能は試料のFIB加工からSEM観察の連続分析だけでなく、液体窒素を用いた試料の凍結破断面作製からSEM観察までをいずれも真空下で行うことが可能です〔図1〕。

図1 凍結FIB-SEM観察の概略図

O/W型エマルションの凍結SEM観察

水分中に油分を分散したO/W型エマルションについて、 液体窒素による瞬間凍結し破断面を作製しました。試料を-130℃に保持したまま破断面の凍結SEM観察を行ったところ、油分と水分の界面状態を立体的に確認することができました〔図2A〕。また、凍結FIB加工断面の観察により、油分、水分、添加物の存在位置が明らかとなりました〔図2B〕。さらに、凍結FIB加工断面の連続SEM観察を行うことで、エマルションの3次元構造をミクロンレベルで把握することも可能です。

図2 O/W型エマルションの凍結SEM像(A:凍結破断面,B:凍結FIB加工断面)

その他の応用

  • 硬化前樹脂の相分離状態の確認
  • 含水試料の内部形態の観察

対象試料

  • -130℃以上、高真空下において固体として存在するもの(Ga+イオン、電子線照射時に変形・変質するものを除く)

高分子分析の中で、O/W型エマルションを例に、冷却FIB-SEMを用いて、これまで困難であった液体やゲルの内部構造を正確に把握した事例をご紹介しました。
冷却機能付きTEMを駆使し、電子線照射時のダメ-ジを抑制してPTFEの構造を観察した事例もございます。

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