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サブμm~mmオーダーの三次元構造を高分解能観察できます

X線CTはサブμm~mmオーダーで試料内部の三次元構造を非破壊かつ高分解能で観察できます(設定ピクセルサイズ:約55~0.3μm/pixel、観察範囲約110~0.6 mm)。また、各種in situ観察(圧縮、引張、加熱、冷却)機能を有しており、試料の変形などを立体的に観察することができます。
次世代産業(航空機、次世代自動車)の主要部材である炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、炭素繊維間に空隙があると材料強度が低下すると考えられます。そこで、剥離し易いCFRPについて、高分解能X線CTを用いて内部の空隙を可視化・数値化し、剥離し易さの原因を検証しました。

CFRPの非破壊三次元構造観察と解析

CFRPの観察結果(3面図)を図1に示します。このCFRPは炭素繊維(直径約7μm)の配向が異なる三層からなり、各層および層間に空隙が認められました。空隙を可視化・数値化した結果を図2および図3に示します。CFRP中には各層の繊維の配向に沿って細長く大きな体積を持つ空隙が多数存在することが確認できました。これらの空隙の存在が剥離を起こし易い原因であると考えられました。

図1 CFRPの再構成断面像(3面図)
図2 CFRPの空隙の三次元像(空隙を抽出)
図3 CFRP中の空隙の解析結果

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