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熱による分解挙動と外観変化を同時に確認できます

示差熱天秤/質量分析装置(TG-MS)は試料を加熱した際の熱重量変化、吸発熱をTGで、発生ガスの組成をMSで計測する装置で、試料の発生ガス挙動、分解挙動などを評価するのに役立ちます。加えて、当社所有のリアルモニタリング機能はTG上に備え付けられたカメラにより外観変化を動画として撮影できるので、試料の変色、発泡、収縮など変化の瞬間を視覚的に捉えることが可能です。加熱雰囲気も通常のHe下に加え、酸素を含む疑似Air下(He+O2)、最大80%までの湿度を含む加湿下など多彩な評価環境を取り揃えています。

図1  リアルモニタリングTG-MS
図2  TG-MS概要図

発泡ウレタンのリアルモニタリングTG-MS測定

発泡ウレタンをリアルモニタリングTG-MSのHe気流下で加熱すると、動画にて280℃付近で収縮が、390℃付近で分解が確認できました〔図3〕。収縮時には重量が約36wt%減少し、ウレタンを構成するイソシアネート成分(m/z=174 トルエンジイソシアネート)の生成が、また、分解時には重量が約37wt%減少し、ポリオールのソフトセグメント由来(m/z=31 プロピレングリコール)の生成が検出されました。さらに、発生ガス挙動は3Dプロファイル〔図4〕を用いて確認でき、加熱時に試料に何が起きているのか、試料間でどのような違いがあるのかなどを多角的な視点から評価できます。

図3  発泡ウレタン加熱時のTG-MS評価結果
図4  発泡ウレタン加熱時の3Dプロファイル(発生ガスの温度、質量数(組成)、強度の関係)

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