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オイル中で劣化生成する有機酸成分の詳細がわかります

自動車等のエンジンオイルでは、劣化による変色・性状変化が機械の故障を引き起こす原因となります〔右写真〕。その要因の一つとして有機酸成分が挙げられ、品質管理・製品開発において、有機酸の詳細を把握することは重要であると考えられます。ここではIC/MSによるオイル中の有機酸イオンの定性・定量分析事例を紹介します。

劣化オイル抽出液中の有機酸イオンの定性・定量分析

オイル純水抽出液のIC/MS測定結果を図1に示します。標準試料が無くても質量情報から不明ピークの定性を行うことができます〔図1,MSフラグメント〕。また、MS/MS測定による質量で分離することで、ICでは分離が困難な成分に関しても分離・定量を行うことができます〔(図1,MSクロマトグラム〕。IC/MS分析により、劣化オイル中に含まれるイオン成分として、無機陰イオン4成分に加えて、右表1に示すような有機酸イオン18成分の含有が確認され、劣化オイルでは全てのイオンが使用前に比べ増加していることが判明しました。

表1-1 有機酸イオン(モノカルボン酸)
表1-2 有機酸イオン(ジカルボン酸)

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