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FIB-SEMにより高分解能での三次元構造観察が可能です

FIB-SEMを用いた手法は数10nm~数μmサイズの形態観察に対して威力を発揮します。本資料では、数10nmサイズの構造体に対して、高精度で三次元観察および解析を行った事例を紹介します。

燃料電池触媒層の三次元構造観察

燃料電池触媒層の三次元観察事例を紹介します。本試料は多孔質材料であり、内部に多数の空隙が存在しますが、高精度で再構成を実施するために、孔を充填剤で包埋してあります。図1の断面SEM像より、触媒層中には数10nm~数100nmサイズの空隙が存在することが判りました。この試料について、3nm間隔で666枚の連続断面SEM像を取得し、3D像を得ました〔図2〕。燃料電池の触媒層は表面にPt粒子を担持した導電性のカーボン粒子で構成されており、触媒層の性能向上には三次元のネットワーク構造を制御することが重要となります。FIB-SEMにより三次元観察を行うことで、ネットワーク構造を直接可視化することが可能となります。
さらに、定量解析を行うことで、例えば空隙のサイズ分布を数値化することもできます〔図3〕。解析によって得られた定量値をフィードバックし、特性との相関を調べることで、材料設計の指針に繋がることが期待されます。

図1 断面SEM像(高輝度部:カーボン粒子、低輝度部:空隙) 
図3 空隙部のサイズ分布評価結果
図2 三次元再構成像(下段は空隙サイズを色付けして可視化)
2μm(X)× 2μm(Y)× 2μm(Z)

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