金属接合部の分析
金属同士を接合する方法として、ハンダやロウ材などの異種金属を介して溶融接合させる方法が広く用いられています。しかし、この接合部には新たな金属間化合物の形成や接合金属間のマイグレーションなどが発生し、接合強度を著しく低下させることもあります。当社では、金属接合部で発生する様々な現象に対し、多くの分析経験があります。
マクロ観察
腐食やクラック等の接合部の状態を表面から観察します。
光学顕微鏡 (OM)
サンプリング前の接合部の状態について写真撮影を行います。
- 費用目安:1万円~/検体
前処理
試料の大きさにより切断を行い、各種手法を用いて試料の断面を作製します。
機械研磨法
適当な大きさの試料をエポキシ樹脂に包埋し、機械研磨により接合部の断面を作製します。
- 費用目安:2.5~5.5万円/検体
機械研磨法+イオンエッチング処理
接合金属の材料や接合状態によってイオンエッチング処理を行い、断面作製時のダメージを軽減させます。
- 費用目安:3~6万円/検体
IP加工法
Arイオンビーム(必要に応じて試料冷却)を試料に照射し、目的箇所の断面を作製します。
- 費用目安:4~14万円/検体
FIB加工法
Gaイオンビームを試料に照射し、目的箇所の断面を作製します。数10nmの大きさの領域をピンポイントで加工できます。
- 費用目安:6~30万円/検体
分析
接合部断面の状態を広い範囲で観察します。
金属顕微鏡観察
微分干渉、偏光、反射法により接合部の状態を観察します。
- 費用目安:1.5万円/検体
FIB観察
SIM像により合金層や金属組織の状態を明確に評価します。
- 費用目安:3万円/検体
接合部の金属化合物の形成状態やマイグレーションの発生状態を調べます。
FE-SEM-XMA
SEMにより接合部の状態観察、XMAにより元素の定性・定量分析を行い、金属化合物等の組成を分析します。さらに元素マッピング像により各検出元素の分布状態が判るため、マイグレーションの発生状態を知るのに有効です。
- 費用目安:4~8万円/検体
接合部の金属化合物の高分解能観察や微小領域の元素分析を行います。
TEM-XMA、FE-TEM-XMA
結合部の結晶格子像を観察することができます。また、1nm程度の空間分解能で元素分析を行うことも可能です。
- 費用目安:7~11万円/検体
総合解析
各種分析結果をもとに、金属接合部の構造について総合的に解析します。
※上記料金は一例です。試料により分析手法、料金が異なる場合がありますので、詳細につきましてはお問合せください。