本文へリンク

積層フィルムの分析

現在、製造販売されているフィルムの多くは数層が積層されている多層フィルムです。これらの各層は使用する用途や環境に応じた要求特性を発揮するために重要な役割を果たしています。当社では、各種業界で用いられる積層フィルムの分析について多くの実績と蓄積されたデータを持っております。

  1. 前処理
  2. 分析
  3. 総合解析

前処理

分析目的を考慮して、適切な試料調製を行います。

試料の切断、研磨、切削

多くの経験とノウハウから、切断や研磨などにより試料の断面を作製します。

  • 費用目安:0.5~40万円/検体

分離、剥離、抽出

必要に応じて、目的箇所を取り出します。

  • 費用目安:0.4万円~/検体

分析

形態観察

光学顕微鏡(OM)

膜厚数μm以上であれば観察可能です。

  • 費用目安:1~1.5万円/検体

電界放射型走査電子顕微鏡(FE-SEM), (3D-SEM)

膜厚10nm以上の二次元および三次元観察に有効です。最表面の形態を知ることも可能です。

  • 費用目安:3~35万円/検体

透過型電子顕微鏡(TEM), 電界放射型透過電子顕微鏡(FE-TEM), 電子線トモグラフィー(3D-TEM)

膜厚1nm以上の極めて薄い層の2次元および3次元観察に有効です。電子線回折による結晶構造解析も可能です。

  • 費用目安:4~60万円/検体

走査型プロ―ブ顕微鏡(SPM)

最表面層の形態を知るのに有効です。また表面の粗さの数値化も可能です。

  • 費用目安:1.5~5.2万円/検体

組成分析(有機物)

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)

表面・裏面の両層の定性分析に有効です。

  • 費用目安:5~7.5万円/検体

顕微フーリエ変換赤外分光光度計(顕微FT-IR)

中間層(10μm以上)の定性分析に有効です。

  • 費用目安:6~7.5万円/検体

顕微レーザーラマン分光光度計(μLR)

FT-IRより微小部(1μmΦ程度)の中間層の測定が可能です。またマッピングにより多層の分析が可能です。

  • 費用目安:8~21万円/検体

ガスクロマトグラフ/質量分析装置(GC/MS)

数10μg以上採取できれば測定可能です。

  • 費用目安:10~20万円/検体

X線光電子分光分析装置(XPS,ESCA)

最表面層の元素組成と結合状態の分析に有効です。またイオンエッチングにより表面付近の深さ方向分析が可能です。

  • 費用目安:7.5~25万円/検体

飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF-SIMS)

最表面層の定性分析に有効です。また、斜め切削法やArガスクラスターイオンエッチング法と組み合わせることにより、1μm以下の厚みの中間層の分析が可能です。

  • 費用目安:15~30万円/検体

組成分析(無機物)

蛍光X線分析(μ-XRF)

常温常圧で10μmΦ以上での元素分析が可能です。

  • 費用目安:4~7万円/検体

FE-SEM-XMA

FE-SEM観察下で1μmΦ以上の元素分析が可能です。

  • 費用目安:4~6万円/検体

TEM-XMA, FE-TEM-XMA

TEM、FE-TEM観察下で1nmΦ以上の元素分析が可能です。

  • 費用目安:5~8万円/検体

X線光電子分光分析装置(XPS,ESCA)

最表面層の元素分析と結合状態の分析に有効です。またイオンエッチングにより表面付近の深さ方向分析が可能です。

  • 費用目安:7.5~25万円/検体

※有機・無機の混合物や、どちらの可能性も考えられる場合には、有機物、無機物の両方の分析を行います。

総合解析

各種分析結果をもとに、積層フィルムの構造について総合的に解析します。

※試料により分析手法、料金が異なる場合がありますので、詳細につきましてはお問合せください。

お問い合わせ・ご相談

高分子分析、形態観察、表面分析、組成分析など、評価・分析に関するご質問・ご依頼はお気軽にお問い合わせください。

ページトップへ戻る