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ハンドクリームの三次元成分分布(3Dラマン)

食品、化粧品、粘・接着剤などの製品開発において、構成成分の三次元分布を把握することは性能を制御する上で重要です。ここでは、ハンドクリームの三次元成分分布を顕微ラマンを用いて、非破壊かつ常温常圧下で三次元の成分分布評価を行った事例をご紹介します。

ハンドクリームからは、ミネラルオイル、水、パラフィンと推定される3種類の成分が確認されました。三次元画像にして観察することで、ミネラルオイルが数μm幅で網目状にネットワークを形成することで水を保持している様子が確認できました。さらに、ミネラルオイルと一部重なるようにパラフィンが塊状に存在している様子も認められました。このような組成・構造により、ハンドクリームの適度な保湿性や硬度を実現していると予想されました。

3Dラマン分析では、ひとつの断面からの分析だけでは捉えきれない試料内部の成分分散状態や形状を把握できるため、よりよい製品設計につなげられます。

【紙面での分析事例はこちら】

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