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【プレスリリース】大気圧下/非破壊でリアルタイムの内部構造観察が可能に

2025年9月1日

“放射光4D-CT計測”サービスを開始

当社は、受託分析会社としては世界初の放射光4D-CT計測サービスを開始します。
汎用装置でのX線CT計測では、ひとつの三次元情報を取得するのに約3時間程度を必要としますが、放射光を用いた4D-CT計測では1秒間に最大50個の三次元情報を取得することが可能です。
これにより、材料が圧縮されたり、加熱されたりする環境を再現しながら、内部構造の変化をリアルタイムで三次元的に把握することができます。


当社は2020年より東北大学の矢代教授との共同研究をスタートし放射光4D-CT計測の知見蓄積と産業分野への適用を進めてきました。
すでにNittoグループ内の製品開発には適用が進められており、今後は受託分析として産業界への展開をスタートします。
汎用装置でのX線CT計測では、ひとつの三次元情報を取得するに約3時間を必要とするため、内部構造の変化をリアルタイムで追跡することは困難でした。
一方でナノテラス※1をはじめとする放射光施設では、高感度、高時間分解能、高空間分解能の計測が可能となり、放射光を用いることで1秒間に最大50個の三次元情報を取得することも可能です。
この特長を生かし、圧縮や加熱、加水といった環境を再現しながら、数秒間での内部構造の変化を追跡するのが4D-CT計測です。
下図は機能性が付与された多孔材料を圧縮させながら内部構造を可視化した事例です(図1)。
圧縮により内部構造が変化していく様子を確認することができ、材料設計に重要な因子を抽出することも可能です。

図1 多孔サンプルを圧縮しながら4D-CT計測した事例(2秒間の連続三次元情報から任意で抜き取った再構成断面像)

4D-CT計測は主にナノテラスにて実施しますが、当社では隣接する青葉山ユニバース建屋内に分析拠点となる「ソリューションラボ仙台※2」を設置しています。
4D-CT計測を含め、放射光計測のタイムリーな実施とお客様の課題解決へと貢献していきます。

※1 2024年4月に稼働がスタートした3GeV高輝度放射光施設
※2 青葉山ユニバース3Fに設置した当社分析拠点 受託分析会社としては当社のみが設置


株式会社日東分析センター
放射光お問い合わせ窓口:解析技術部 武内 崇夫
お問い合わせ:https://www.natc.co.jp/contact/

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