日東分析センターの強み紹介 3(二次電池の“見えない違い”を見える化する)
2026年1月20日
二次電池の“見えない違い”を見える化する
~微量成分の分布から性能差の理由が分かる~
二次電池の開発課題
二次電池の電解質層中にはさまざまな添加成分が含まれており、それらの分布状態は電池性能や寿命に大きく影響します。特に厚み方向で成分濃度に偏りが生じると、電極界面での反応性が変化し、劣化の進行や出力低下を招く要因となります。そのため、電解質中の成分がどの位置にどれだけ存在しているかを正確に把握することは、製品の品質管理や性能向上に欠かせません。

深さ方向での特定成分の評価事例
本課題に対する有効な手段の一つとしてソリッドネブライザーICP‑MSが挙げられます。本手法は、サンプルを削りながら元素濃度を連続的に測定できるため、層ごとの元素分布を詳細に把握できます。
下図には、同一製品の異なるロット間で元素の偏在状況を比較した例を示しています。層A・B・Cのどこに元素が集中しているかを明確に把握でき、界面での偏在や材料ムラの有無を直感的に可視化できます。これにより、材料配合や製造条件が電池特性に与える影響を定量的に評価できます。

材料設計への活用 と その他の展開
深さ方向分析で得られる定量データは、電池材料の配合最適化や性能改善に直結します。機能成分がどの位置にどれだけ分布しているかを理解することで、寿命向上や出力向上につながる改善ポイントを明確化できます。設計検討や品質向上のための指標としてご活用いただける技術です。またその他の展開として、3D評価やppbレベルの高感度分析により、従来品と改良品の違いをより鮮明に把握することもできます。
