日東分析センターの強み紹介 6(多層材料の密着力低下の要因を定量的に評価)
2026年3月25日
多層材料の剥離要因を可視化する界面密着エネルギー解析
多層製品における剥離トラブルと開発課題
近年の高機能化・薄膜化に伴い、製品は多層構成が主流となり、使用環境によって一部が剥離するトラブルが増加しています。従来は「密着力不足」として一括りにされがちでしたが、実際には界面が原因なのか、材料(バルク)の変形や劣化が原因なのかを見極めることが重要です。SAICASを用いた界面密着エネルギーの算出により、密着力低下の要因を定量的に評価し、問題の本質に迫ることが可能です。

SAICASを用いた界面密着エネルギー解析による要因分析
従来の剥離試験で得られる密着力は、界面密着とバルクの変形が合算された値であり、要因の切り分けが困難でした。SAICASでは理論と測定技術を組み合わせることで、界面密着エネルギー、摩擦エネルギー、バルク変形エネルギーを分離して評価できます。これにより、密着力低下の要因が「界面」なのか「材料側」なのかを明確に判断でき、無駄な材料変更や試作の削減につながります。

剥離要因の把握による製品改良と実環境評価への展開
界面密着エネルギー解析により剥離要因を特定することで、材料改良の方向性が明確になり、設計検討を効率化できます。フィルムや接着剤を含む多層材料全般に適用可能で、特に薄膜材料の評価に有効です。さらに温度制御下での測定により、実使用環境を想定した評価が可能となり、信頼性向上と開発期間短縮を同時に実現します。
