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【組成分析】重合開始剤の組成および含有量がわかります ~HPLC、TOF-SIMS~ (008)
液晶パネルのシール剤や接着剤など、速硬化,精密加工用途として紫外線(UV)硬化型樹脂(あるいはUV硬化+熱硬化のハイブリッド型)が使用されることが多くなっています。一般的に、 UV硬化型樹脂は①オリゴマー,②(多官能)モノマー,③光開始剤,④フィラー等、多成分が含まれており、これらの組成分析は、通常、分取GPCを用いて分子量ごとに成分分離を行った後、それぞれの分画について構造決定を行います。ここでは光開始剤に注目し、その組成分析手法についての事例をご紹介します。
分析事例1:ラジカル重合型光開始剤の組成分析_HPLC

ラジカル重合型光開始剤は、主にアクリル系樹脂の硬化に使用されますが、化合物ごとにUVスペクトルに大きな特徴があります。したがって、PDA(フォトダイオードアレイ)検出器を用いたHPLCによる分析を行うことで、これらの種類を特定できます。図1に10種類のラジカル重合型光開始剤をHPLCを用いて一斉に分析した結果を示します。
①Irgacure 2959,②Darocur 1173,③Irgacure 184,④Kayacure BP,⑤Darocur 1116,⑥Irgacure 651,⑦Irgacure 907,⑧Kayacure CTX,⑨Kayacure DETX-S,⑩Irgacure 819 の10種類の開始剤が、検出下限約100ppbと、非常に高感度で測定できます。


図1 ラジカル重合型光開始剤のHPLCクロマトグラム


分析事例2:カチオン重合型光開始剤の構造解析_TOF-SIMS

UV硬化型接着剤に含まれているスルホニウム塩系光開始剤をTOF-SIMSを用いて分析しました。開始剤は、その他の含有成分とは極性が大きく異なることから、溶媒抽出により選択的に分離することが可能です。分離した後、正二次イオンスペクトルを測定した結果、 m/z=1031にイオンが検出されたことから、アニオンであるSbF6-が一つ欠落した、 [(C44H44O8S3)(SbF6)]+イオンであるものと推察されました〔図2,3〕。
カチオン重合型光開始剤には、スルホニウム塩以外にも、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩等、様々な種類のものがありますが、これらは全てイオン性物質であることから、多くの場合、質量分析を行うことで、その構造を明らかにすることが可能です。


(上図) 図2 カチオン重合型光開始剤の正二次イオンスペクトル

               (下図) 図3 光開始剤(C44H44O8S3)(SbF6)2の構造


高分子分析の中で、HPLCを用いてラジカル重合型光開始剤を分析した事例、TOF-SIMSを用いてカチオン重合型光開始剤を分析した事例をご紹介しました。
表面に偏析した添加剤の組成をTOF-SIMSを用いて調べた分析には、次のような事例もございます。
 ⇒表面偏析物の化学組成と分布状態がわかります_TOF-SIMS(019)

 ⇒_LC/FT-MSで光重合開始剤がわかりますLC/FT-MS(078)

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