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【複合分析】 食感に関する要因を多面的な分析アプローチで明らかにできます ~ SAICAS、SEM、TOF-SIMS (222) ~
食品は、味や香りなどの化学的特徴と食感などの物理的特徴で表現されます。中でも食感は、食品の美味しさに極めて大きな影響を及ぼすため、食品の開発において食感評価は必要不可欠となっています。一方で、食感評価は主観的な要素が多いことから、定量的に示すことは非常に重要であり、テクスチャー評価と呼ばれるプローブ(圧子)に加わるエネルギーから力学特性を調べる方法が一般的に用いられます。ここでは、3種類のインスタント麺に対して、SAICASを用いた
テクスチャー評価や、構造観察と組成分布など、多面的な分析を行うことで、食感に関する要因を明らかにした事例について紹介します。 
3種類のインスタント麺の複合分析


表1にSAICASを用いたテクスチャー評価で得られた各麺の物性値を示します。この結果から、A麺は柔らかいがすすりにくい麺、B麺はすすりやすい麺、そしてC麺は固く、弾力があることを示唆しています。そこでこれらの物性値が何に起因しているかを調べるため、凍結乾燥法※にて前処理を行い、FE-SEMを用い麺の表面と内部構造を観察しました〔図2〕。表面観察像から、A麺は他と比べて全面に空孔(▼)が高頻度で存在しており、茹でた後に最も水分を含んでいたと推察されます。従って、空孔の存在(含水量)が“噛み応え”に起因していると考えられます。また、断面観察像において、C麺は内部構造が緻密であることが、“硬さや弾力”に影響していると判断できます。尚、麺の成分に着目した分析例として、TOF-SIMSによる化学組成イメージングがあります〔図3〕。例えばアミノ酸成分の分布に違いが見られるなど、構造の他に成分分布に関わる情報も得ることが可能です。このように多面的な分析を行うことで食感や味覚に関する要因を明らかにすることができます。  

※凍結乾燥法:茹でた麺を、凍結・減圧して沸点を下げ、麺内部の水分を昇華させる手法

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