ミクロンオーダーの粒子が自由に取り扱え、分析できます
エレクトロニクス材料では、ミクロンオーダーの異物でも不良の原因となります。異物の発生源を突き止め、対策を講じるには、その組成を明らかにすることが重要となります。組成を明らかにするにはμ-FT-IRによる評価が有効ですが、一般的に取り扱える異物の大きさは10μmが限界と言われています。当社のマイクロサンプリング技術および測定技術を用いれば、予想以上の微小な異物分析が可能です。
微小粒子のマイクロサンプリングおよび測定
マイクロマニピュレーターを用いて収集した1μmφポリスチレンラテックス粒子をμ-FT-IRにより測定した結果を示します。マイクロマニピュレーターを用いると、人間の手では取り扱いが不可能な1μmφのラテックス粒子でも収集が可能であり〔図1,2〕、複数の粒子を収集することにより成分の定性が可能であることが判りました〔図3〕。
μ-FT-IRで検出できるか否かは、サンプリングできた対象物の体積に依存します。1μmφの粒子5個の体積は2μmφの粒子1個の体積よりも小さいことから、測定対象物を単離さえできれば2μmφの大きさで分析できる可能性が示されました。
以上のことから、当社ではFT-IRの空間分解能以下のサイズの10μmより大幅に小さい(少ない)レベルまで有機成分を検出し、定性できることが証明されました。