柔らかい材料の元素分析が可能です
ソフトマテリアルにおいては、着色、酸化防止、粘度調整などの目的でさまざまな添加剤を使用しており、これらが材料内部でどのように分散しているのかを把握して材料設計にフィードバックすることが極めて重要となります。しかし、これまで、液状やペースト状の材料の元素分布を正確に把握することは困難でした。弊社では、冷却機能付集束イオンビーム/走査型電子顕微鏡複合装置(冷却FIB-SEM)と高感度の元素分析(EDX)検出器を併用することで、さまざまなソフトマテリアルの元素情報取得が可能となりました。
口紅の断面元素マッピング
スティック口紅の冷却FIB加工断面SEM像および元素マッピング像を示します。断面SEM像から、サブμmサイズの粒状物、10 μm以上のサイズの棒状(板状)粒子が明瞭に確認されました。また、各元素のマッピング像から、サブμmサイズの粒状物は、S, Tiを含む顔料であることがわかりました。さらに、O, Si, Tiが検出されたふたつの棒状(板状)粒子(a), (b)のうち、(a)はMg、(b)はCaを含む顔料であることが明らかとなりました。このように、SEM像だけでは識別が難しい形状の類似した粒子であっても、元素情報を得ることで明確に区別することができます。

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