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核酸医薬の材料であるアミダイトの経時変化を捉えます

核酸医薬の材料の一つであるホスホロアミダイトは劣化しやすいことが知られています。特に合成反応点である3価のリン(P(Ⅲ))がわずかな水分によって5価のリン(P(Ⅴ))になってしまうと、合成が進まないことが一般的に知られており、品質管理の重要項目の一つです。そこで今回の事例では31P-NMRとLC/MSを用いることで、ホスホロアミダイトの劣化状況をモニタリングできることを紹介します。

ホスホロアミダイトの劣化分析

アミダイトに水が混入して劣化する現象を模擬し、水をごく少量添加したアミダイトをLC/MSで測定しました。その結果、図1-1に示すようにUV260nmに吸収を持つ保持時間10分付近のピークが、調製3日後に増加することが確認できました。また、MSにて定性を行ったところ、本成分はP(Ⅴ)のアミダイトであることが推定されました〔図1-2、1-3〕。

図1-1 UV260nmクロマトグラム
図1-2 保持時間10分付近のマススペクトル

さらに、図2-1、2-2には上記と同等の水を加えたアミダイトについて、31P-NMRを用いて、0日目~12日目まで経時測定した結果を示します。これより、P(Ⅲ)→P(Ⅴ)にシフトする様子が経時で確認されました。よって、両手法の組み合わせ評価でアミダイトの劣化のしやすさや品質異常をモニタリングすることが可能です。

図2-1 P(Ⅲ)、P(Ⅴ)の比率推移
図2-2 31P-NMRの経時変化[左:P(Ⅲ)、右:P(Ⅴ)]

その他の応用

  • 核酸の配列解析、不純物解析
  • アミダイトの構造解析

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