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低級アミンの高感度分析(IC/MS)

さまざまな有機材料、無機材料の劣化や不純物評価において、腐食性のある有機酸やアミン、不純物イオンを把握することは特性の担保や耐久性の重要な指標となることから、分析の高感度化が求められています。イオン性成分や高極性成分を分離、検出することができるイオンクロマトグラフィ(IC)に質量分析計(MS)を組み合わせたIC/MSでは、成分の組成式の情報を得ることができ、未知成分の同定が可能となります。さらに、より高感度な分析を行うため、濃縮カラムを用いてIC/MS分析を行った事例を紹介します。

水溶液中の微量低級アミンの分析

成分の含有量が少ない場合、IC(電気伝導度検出器)にてピークが検出されていても、IC/MSでは感度の問題からピークが検出されず、定性分析が困難となるケースがありました。この問題を解消するため、濃縮カラムを用いて通常の装置構成では達成できない試料注入量を導入し、IC/MSによる高感度分析を実現いたしました。

今回は、有害なアミンとして知られるメチルアミンを一例として、濃縮カラムの効果を確認しました。その結果、現行法(濃縮カラム未使用)ではMSにてピークが検出されませんでしたが、濃縮カラムを使用すると検出されることがわかり、ppbオーダーでのIC/MS分析が可能となりました。

図1 濃縮カラム使用前後のアニオンクロマトグラム(電気伝導度)
図2 濃縮カラム使用前後の抽出イオンクロマトグラム(m/z 32)およびマススペクトル

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