UV硬化型樹脂硬化物の揮発性成分の同定(807) ~加熱発生ガス-GC/MS~
硬化物中の光重合開始剤などの添加剤の同定には、加熱発生ガス成分を液体窒素で冷却捕集(クライオトラップ)した後、トラップ成分のGC/MS分析が有効な手法です(図1)。また、その加熱温度での発生ガス量を評価することも可能です。ここでは硬化したUV硬化型樹脂の250℃×10minの加熱発生ガス成分をGC/MSを用いて分析した事例を紹介します。
加熱発生ガス分析結果より、ラジカル重合型光開始剤やアクリルモノマーの一部が同定されました。これらの成分からこの樹脂はアクリレート系UV硬化型樹脂であると考えられました。このように、硬化物の場合でも発生ガス成分から、何系の樹脂であるかを考察することが可能であり、製品開発に寄与することが出来ます。また、発生ガス成分は精密機器への影響が懸念されますので、その発生量を把握しておくことは非常に重要なことと考えられます。
加熱発生ガス分析結果より、ラジカル重合型光開始剤やアクリルモノマーの一部が同定されました。これらの成分からこの樹脂はアクリレート系UV硬化型樹脂であると考えられました。このように、硬化物の場合でも発生ガス成分から、何系の樹脂であるかを考察することが可能であり、製品開発に寄与することが出来ます。また、発生ガス成分は精密機器への影響が懸念されますので、その発生量を把握しておくことは非常に重要なことと考えられます。