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アルミニウム原子の詳細な価数・配位構造の状態がわかります

X線吸収微細構造(X-Ray Absorption Fine Structure;XAFS)は、試料にX線を照射して得られた吸収スペクトルから原子の価数や配位構造といった化学状態を評価する手法です。特に放射光XAFSは、ラボXPSでは判別が困難な有機金属錯体の金属原子価数や配位子種を把握することが可能であり、劣化や反応メカニズム解析に有効です。
今回、機能性材料であるアルミニウム化合物について、放射光XAFSを用いた化学状態解析の事例を紹介します。

アルミニウム原子の化学状態解析

アルミニウム化合物および標準物質のXAFSスペクトルを図1に示します。
これらの物質はいずれも3価のアルミニウムで構成されていますが、構造の違いによってスペクトル形状およびピーク位置が異なることが確認されました。また、アルミニウム化合物はカルボキシル基を配位子とする酢酸アルミニウムのピーク位置と形状が類似していることから、酢酸アルミニウムに準じた構造であると推察されました。

図1 アルミニウム K吸収端のXAFSスペクトル(全電子収量法)

その他の応用

  • 金属の酸化状態評価
  • 金属触媒の配位子数・配位子種の推定

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