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【形態観察】 100 nm以下の三次元構造を非破壊で観察できます ~X線CT(172)~


各種顕微鏡による三次元観察法を右図に示します。その中で、X線CTはサブμm~mmオーダーで試料の三次元構造を非破壊で観察できる手法です。また、大型放射光施設(SPring-8等)を利用した放射光CTでは、数秒の短時間での観察や、数10 nmオーダーの超高分解能観察などラボでは難しい観察が可能となります。
 本資料では、食品材料に対して、ラボCTでの観察および放射光CTを利用した超高分解能観察の事例を紹介します。

食用粉末魚油の三次元構造観察

魚油はDHAやEPAなど必須脂肪酸が多く含まれ、健康機能性が多数報告されています。一方で、そのままの状態ではすぐに酸化し魚臭くなるため、食品への利用は容易ではありません。
 今回使用した魚油は、マイクロカプセル化処理技術によりタンパク質でコーティングすることで、粉末化しています。魚油は粉末化することで取り扱いが容易となり、また、コーティングにより酸素が遮断されることで特有の臭いを抑制できます。さらに、魚油のサイズを均一化させることでDHAとEPAが体内に吸収されやすいなど機能性食品として大きく期待されています。そこで、マイクロカプセル化した食用粉末魚油について、弊社所有のX線CT(Carl Zeiss製 Xradia 520 Versa)および、放射光X線CT(SPring-8 BL47XU)を組み合わせて、魚油とタンパク質の存在状態をマルチスケールに非破壊で観察を行いました。
 食用粉末魚油の観察結果を以下に示します。ラボのX線CTでは粉末1個の全体構造が把握でき、数 µm~数10 µmサイズの魚油〔図1 黒色△〕が無数に存在し、それらの周囲をタンパク質〔図1 黄色△〕が一様に覆っていることが確認されました。さらに放射光CTでは、魚油を覆っているタンパク質が200 nm程度と非常に薄い箇所〔図2↑〕も存在しました。
 今回観察された魚油のサイズは不均一でしたが、その分散状態やタンパク質のコーティング状態を含めて制御することができれば、食用粉末魚油の機能性がさらに向上すると期待されます。

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