大気非暴露環境下で成分分析が可能です
電池材料に用いられるリチウム系材料は空気中の水分やCO2と反応しやすく、大気暴露環境下では成分が変化してしまいます。このことから、材料の劣化評価等を行う際は、分析過程による変化を抑えて本来の状態を調べることが重要です。当社では、大気非暴露環境下で分析を実施することにより、空気中成分との反応を抑制し、ありのままの姿を保ちながらラマン分析を行うことが可能です。今回は、 Li2CO3 、 Li2O 、LiOHなどのリチウム化合物を用いて大気非暴露測定を行った事例を紹介します。
Li系材料の劣化を防ぐ!大気非暴露ラマン分析でありのままの姿を評価
Li2OやLiOHは大気中で徐々に炭酸化が進み、 Li2CO3へと変化することが知られています。実際に、大気暴露環境下でLi2O、LiOHのラマンスペクトルを取得すると、 Li2CO3由来のピークが確認されます〔図1下段〕。この変質を防ぐため、大気非暴露環境にてサンプリングを行い、分析中も非暴露状態を維持することで、本来の成分由来のラマンスペクトルを取得することができました〔図1上段〕。
さらに、 大気非暴露状態でのラマンマッピングにより、混合試料における各成分(Li2CO3:赤、 Li2O:緑、 LiOH:黄)の分布をとらえることも可能です〔図2〕。
このように、大気の影響を受けやすい電池材料の真の組成情報を得るためには、大気非暴露環境下でのサンプリング・測定が不可欠であることがわかります。同様に酸素や水分に対して反応性の高い材料に対して、大気非暴露環境での測定によって試料の劣化・変質を防ぎ、ありのままの姿で成分分布を可視化することが可能です。材料の開発設計・品質管理・トラブル解析にぜひご活用ください。

